IdeaPad S540-13API のリフロー修理とヒンジ補修
ジャンク品の Lenovo IdeaPad S540-13API を入手しました。
外観は、側面に極小さな打痕と、おそらくその衝撃でヒンジの固定が剥がれ、液晶が浮き上がっている状態。


しかも、裏蓋を外すとなぜか起動できない。接触不良を疑い、基板の色々なところを押しながら起動してみると、CPUのヒートシンクを押しているときのみ起動できた。これはもしや…

CPUのはんだクラックだ。一度起動してしまえば、ヒートシンクから手を放しても動きましたが、しばらくすると、NVMe SSDを見失う謎の現象が発生したり、急に画面がブラックアウトする症状が出ます。
この世代のLenovoノートPCは、基板がLTSで実装されています。LTSとは何って?

Low Temperature Solder 低温はんだ です。
https://lenovojp.com/business/case/102/index.html

脆い低温はんだのせいで、多少の衝撃でBGAクラックが入ってしまう持病持ちPCらしい。あの打痕と辻褄が合います。
BGAのリフロー
CPUを剥がして普通の鉛入りはんだでリボールするのが望ましいですが、そんな設備はないので、ヒートガンでリフローしてみます。
CPUを観察すると、四隅と辺の中点に樹脂のアンダーフィルがあります。点でついているので、隙間からフラックスを流し込める余地はありそう。
フラックス不足は避けたいので、液体フラックスH-722を温めながら中に浸透させました。隙間から気泡がプクプク出てくるのが見えたので、一応入ってはいそうだが…

プリヒート台も持っていないので、Ender-3のヒートベッドを流用しました。せいぜい100度程度までしか上がりませんが、ないよりはマシなはず。
ステンバッドに基板を置いていますが、裏面の表面実装部品が溶けたら面倒なことになりそうだったので、M2ネジを噛ませて基板裏面をバッドから若干浮かせました。
グラボをオーブンで焼くイメージでアルミホイルを被せていますが、別にヒートガンのリフローではそんなことする必要はないらしい。

ヒートベッドを110度にセットしてしばらくすると、基板は70度程度になりました。
いざ、858D ヒートガンで 350℃・風量4/8 設定で3分、CPUにまんべんなく回しながら熱を加えてみると…白煙の上がるタイミングが遅めだった気がする。熱が足りなかったか?
組み直してみても起動しないし、手でCPUを押しても起動しなくなってしまった。
もう一度、フラックスを塗りなおし、風量を上げて3分半加熱すると、白煙が上がるタイミングも速く、十分熱が入った感触がある。組み直すと…

起動した!工事完了です…(達成感)
ヒンジ修理
残るはヒンジの修理です。バラしてみると、ヒンジ金具が壊れているわけではなく、この黒い樹脂と液晶側筐体の接着が剥がれて、開けるとヒンジに巻き込まれて液晶ごと持ち上がっていた。

こんな感じにカードを刺して隙間を広げ、IPAで清掃した後にエポキシ接着剤を塗りました。
ヒンジ金具も白いサビまみれだったので、クレ556を差しておく。ヒンジの力に負けてまた剥がれても嫌なので、ヒンジの強さも緩めました。六角ソケットで調節できます。








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